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domingo, 8 de maio de 2005

ブラジルの人種差別 その4 人種の役割

ブラジルでも、長距離や国際電話には、色々な電話会社が参入している。

それぞれの会社が、「料金の安さ」を訴えるCMを流している。

ある会社が流しているCMである。

ストリーは、大体次の通りである。
短い時間に、ブラジルでは、誰でも判る「記号」や「暗喩」がちりばめられている。

黒人の女性が、”綺麗な”屋内で楽しそうにアイロンをかけている。
(この黒人女性は、この家に雇われたお手伝いさんなのである。)
(粗末な格好をしている。)
(黒人の女性の家がこんな綺麗なはずはないことと、有産階級以上では家事は女中さんの仕事というのが、ブラジルの約束事である。)

spd20050506a

そこに、白人の女性が入ってくる。
(つまり、この女性が雇い主なのである。)
(衣服も極端に対比させている。綺麗な格好をしている)
そして、黒人の女性に向かって言う。

spd20050506b

「ちょっと、電話代が高いんだけど、かけすぎじゃない」
  電話会社からの請求書を持って、文句を言いに来たのである。

「故郷にかけなければならないから。。。。」
  ※全く悪びれた様子もなく、言い放つ
 (黒人の家には電話がないので、雇い主の家の電話を使うのも常識である。)
 (だから電話を使うことはある程度は、容認されている。)
 (黒人は大体、ブラジルの北部や東北部から来ているというのも、決まり事のようなものである。)
 (だから、どうしてもとても電話代が高くなる。)
 (黒人の女性の給料からはさし引けないどころか、白人の雇い主にしても、いささかきつい金額になる。)

「こんなに何回も!?緊急なの!?」

「そう、そうなの緊急なの」
(あくまでも悪びれない態度)

「緊急????」

「おばさんがSocorroというの。。。。」
(ここはちょっとしたしゃれになっている。
「名前のSocorro」と「救急のSocorro」がかけことばになっているのである。
白人は、あきれる。

これで、CMのストーリーはおわり、電話会社の名前が出てくる。
Intelig telecomという会社である。

こういうケースでも、自分の会社であれば大丈夫という広告である。
(こういうケースに悩まされている、有産階級にはともて分かりやすい例であろう。)

spd20050506d

このCMで判ることは、黒人は「雇われ人」で
白人は「雇い主」という役割の分担である。

電話料を払うのは、お金持ちの白人である。

ブラジルでは、この逆はまずない。
少なくともCMにはならない。

ブラジルのテレビでは、このような固定的な役割を、自然にそして頻繁に見ることが出来る。

その昔、日本で「私作る人、僕食べる人」というフレーズを持つCMが、
男女の役割の固定化だとして問題になったことを思い出す。

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Comments

はじめまして 柿の種のコメントありがとうございます。
とてもいいブログですね!!
リンクしてゆっくり読ませていただきます。
初めて知りました、ブラジルの暮らし、
私には一昔前の話かと思ったら現在なのですね。

Posted by: yuki | domingo, 8 de maio de 2005 at 04:59

>yuki様
どこの国でもそうでしょうが、古い部分と新しい部分があります。
日系社会には、今の日本では消えてしまった習慣などがあって、恥じ入ることがよくあります。
奴隷制度も100年以上前に廃止になったけど、それを引きずっているのは間違いないです。

Posted by: Sao_Paulo | segunda-feira, 16 de maio de 2005 at 12:10

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