ペレの息子が、逮捕される。 その2
ブラジルで、王様の称号を持つペレ。
その息子エヂーニョが、6月6日に麻薬取引の容疑で逮捕されて10日間余りが過ぎた。
逮捕当初、彼は麻薬使用の事実は認めたが、組織への関与は否定していた。
彼の弁護士は、「彼は犯罪者ではなく、麻薬中毒の患者である。 治療が必要なので、病院へ移すように」と、主張していた。
そして、何度も何度も釈放の要求を出している。
しかしその後、警察が発表することには、エヂーニョは麻薬組織に大きく関わっていたという証拠が出て来ているのである。
警察は、この事件の主犯のナルヂーニョの電話を何ヶ月も盗聴しており、その録音テープの一部を公開している。
このテープの中に、ナルヂーニョとエヂーニョの会話があり、組織内の隠語を使いながらも、麻薬取引の話をしているのがわかるのである。
その会話では、エヂーニョが大きな役割を果たしていることが推察されるのである。
それでも、エヂーニョの弁護士は何度も継続して、釈放請求をしているが、裁判所はこれを認めていない。
このエヂーニョは、ペレの最初の妻との子供であり、少年期から青年期を米国で過ごしている。
米国の大学を出ているということになっている。
その後、サントスに戻ってきて、抜群の運動神経をもって、父親が所属していたサントスのゴールキーパーをやったわけである。
面白いことにブラジルでは、大学を出ているものと、そうでないものは、拘置所からして違うというのである。
学歴で、待遇を差別していることになる。
かつては、大学を出るものが少なくて、卒業したとするとほとんど白人で、上流階級に属するものが多く、汚職、買収などの知能犯が多かったせいであろうか。
自分たちも入る可能性が無いとも言えないので、このような差別を作ったのだろう。
このエヂーニョも米国の大学を出たとするのだが、裁判所は、彼は要求を満たしてはいない、つまりこの大学はブラジルで認められたものではないとしている。
これについても、エヂーニョの弁護士は、「彼は大学卒業レベルだ」とうったえている。
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ペレ(本名:Edson Arantes do Nascimento)は、息子エヂーニョの家族を国外に出すことを考えている。
警察の麻薬捜査局によると、ペレは息子エヂーニョの妻とその子供(娘二人)を国外に出すことを考えているという。
彼は、息子の嫁と孫の安全を心配しているという。
すでに、息子は殺される危険があるという。
エヂーニョ(本名:Edson Cholbi do Nascimento;34歳)の弁護士Sidney Gonçalvesによると、エヂーニョはすでにこの事件の主犯のナルヂーニョ(本名:Ronaldo Barsotti)の組織がその殺人に関わったという対立組織(首都第1軍団Primeiro Comando da Capital)の脅迫の標的になっているという。
警察の刑事Ivaney Cayres de Souzaは、ペレの息子が警察の拘置所内で、そういった脅迫を受けていることを否定している。
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