ブラジルの防犯意識 その1 CM
ブラジルでは、犯罪が多い。
当然のことながら、人々の防犯に対する意識や対応は、日本とは全く違う。
自分の身は自分で守らなくてはならないのである。
もちろん、防犯に対する対応も、その人の階層によって全く違うことは言うまでもない。。
さて、ブラジルでもっとも販売冊数の多い雑誌は、週刊誌のVejaヴェージャという。
毎週100万部以上が販売されている。
真面目な雑誌で、最近でも政治スキャンダルを暴き続けている。
ある程度以上の階層に属するならば、当然のごとく購読しなければならない雑誌である。
その雑誌は、年間契約で購読すると、自宅に配達してくれる。
サンパウロの場合は、街で買うと、大体土曜日には最新号が並んでいる。
配達の場合は、市内中心部などは、早いほうで金曜日には配達されるのだが、遅いところは日曜日以降になっていたようなのだ。
毎週読んでおかなければならない雑誌なので、早く手にしたいと思う人が多いようである。
そこで、出版社は必ず土曜日に届けますということを、購読の予約のキャンペーンに使っている。
そのCMである。
---------------------------
一軒の大きな家がある。
(かなりの上流階層ということを示している。購読層のレベルが高いということを意識しているようだ。)
そこに、配達員がやって来る
玄関のベルを鳴らす。
その家の奥様は、お花を飾ったりしている。
(内装からも、かなりの上流階層ということになる。)
ドアに近寄って、誰なのかを確認する。
「Vejaの配達です。」と、配達員が答える。
「Veja。 日曜日じゃないの。 今日は、土曜日よ。」
疑わしそうに言う。
「そこを去りなさい、さもなければ警察を呼ぶわ」と、続ける。
配達員は、困った顔をして、説明を続ける。
「Vejaは、必ず土曜日には配達するようにしたんです。
土曜日なんです。」
※この説明が、VejaのこのCMの本題であるので、配達員はそれをすらすらと説明している。
「ほら」と言って、Vejaの最新号を示したりする。
しかし、奥様は説明を聞くだけ聴いても、まだ納得せず、「呼ぶわ」とあっさりという。
程なく、警察がやってくる。
そして、配達員を職務質問するわけである。
ここで、初めて奥様は、玄関を少しだけ開くのである。
---------------------------
このように、ブラジルではこういった配達人でも簡単に信用してはいけないのである。
このような上流階級ではなく中層階級でも、人が来た場合は、門のところで、応対をすませるのが普通である。
不審なことがあれば、警察を簡単に呼ぶ人は多い。
用心のためである。
こういった高級住宅街であれば、警察はすぐにやってくる。
---------------------------
このCMには、実はいくつか不思議な設定がある。
これだけの家であるのに、門も塀もないことである。
一般の道路に面していて、これだけの家で、門も塀もない家はまずほとんど無い。
こういう家だから玄関のドア一枚はさんで、応対をしなければならないのである。
さらに、これだけの家に住んでいるならば、当然使用人の一人や二人はいるはずである。
奥様が出る前に、こういった使用人が最初の応対をするはずである。
いきなり、奥様が出てくるはずはない。
使用人といえども、決してドアを開けないし、門も開けないだろう。
そういうことでは、CMが成り立たないので、多少現実とは違うようにしたのだろうが。。。。
« サッカー・コンフェデレーション杯(ブラジル代表) その15 サンパウロでは、日本戦も生中継された。 | Main | サッカー・コンフェデレーション杯(ブラジル代表) その16 ブラジル対ギリシア戦への評価 »
The comments to this entry are closed.



Comments