サンパウロで、「50日間も殺人事件がない」地区
サンパウロ市の南部に、ジャルジン・アンジェラJardim Angelaという地区がある。
市街地では、最南部に当たるところだ。
サンパウロの街は日々膨張を続けており、その一番はずれがファヴェーラFaveraという貧民街になる。
このジャルジン・アンジェラも、17000人の住民がいる。 街自体が巨大なファベーラだ。
近くを通ったことはある。
かつてのこの地区は、2000年に国連で「世界でもっとも危険な街」と報告されたところだという。
それが、もうなんと50日も殺人事件が起きていないという。
1月から6月7日までの殺人件数を比較している。
2001年が120人。
2004年が60人。
今年は、わずかに26人である。
そして、そのことがニュースになるのである。
ジャルジン・アンジェラとは、直訳すると「天使の庭」だが、こういう美しい名前をつけられたところが、そうではないのがほとんどである。
今日この地区を、サンパウロ州知事が訪れた。
「住民組織と警察の力で、安全になった」と誇らしげに語っている。
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おそらく都市化が進んで、この地区が整備されてきたので、治安が良くなったのだろう。
そして、危険な地区はさらに奥に新しくできたファヴェーラに移っただけと思う。
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Comments
初めまして。
去年、サンパウロに初めて行きました。友達のお父さんの運転で夜、彼の家に向かっている時、カーブを曲がるたびに急斜面沿いに見える家々の明かりがきれいで、「きれいねぇ」と彼に言うと、車内中が大爆笑。「あれはファヴェーラだよ」と説明されても、ポルトガル語のわからない私にはファヴェーラがなにか分かりません。彼がポ英辞典で調べて、slumと判明しました。所有者がいないような場所に家を作っていくから、急斜面に家々が建っていたんですね。確かに、昼間にもう1度みると、きれいという言葉を口にはできない常態の町並みでした。でも、ファヴェーラと聞くと、あの時のキラキラ光るライトを思い出します。
Posted by: meggy | sexta-feira, 10 de junho de 2005 02:37
>meggy様
確かに夜見ると、キラキラと小さな光が沢山あって綺麗です。
高級住宅街は、反対に真っ暗です。
Posted by: Sao Paulo | terça-feira, 14 de junho de 2005 03:22