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domingo, 31 de julho de 2005

ブラジル・サンパウロの"EXPOMILK" その1

ブラジルは、欧州の文化を一番受けた国なのであるが、意外に乳製品は発達していなかった。
気温が高く、欧州からの乳牛に向いていないことや、製品の保管や輸送の問題もあったのである。

20年ほど前は、牛乳についても、大都市周辺ではチルド牛乳はあったが、質は良くなかった。
腐敗も早かった。 販売店ですでに腐敗が始まったものも多かった。
さらに、ホモゲナイズが悪く、脂肪が分離して浮いてきたものも多かった。

だから、袋や缶に入った粉ミルク(全脂粉乳)が多く販売されていた。
全脂粉乳であれば、温度管理は優しいが、時間と共に脂肪の変質は避けられない。
だいたい1年くらいの賞味期限が今は付けられている。

その後、紙容器に詰められたLL牛乳が市場に出てきた。
今は、牛乳といえばほとんどがLL牛乳である。
チルド牛乳の価格の半分くらいである。
賞味期限は、日本のそれと比べてかなり長い。

個人的には、この高い温度で処理されて牛乳の匂いが好きではないので、チルド牛乳を使っている。
ただし、売っている店は多くないし、賞味期限は5日間くらいと短い。
価格が高いので、高級住宅街のスーパーやパン屋さんでないと販売されていないのである。
このチルド牛乳が売られているかどうかで、そのスーパーの客層を判断できると言ってもよいくらいである。

ブラジルの乳業は、人口規模や文化的背景を考えると盛んとは言い難かった。
原料の生産は、10数年前までは日本よりちょっと多いくらいであった。
ニュージーランドや豪州から、かなりの脱脂粉乳を輸入していた。

ところが、増産が続いて、今や日本の3倍ほどの生産量に達している。
また、輸出入のバランスもついに輸出超過となってきている。

それと共に、品質の改善の方も進められてきている。
特に酪農家での品質の改善の重要性が理解されてきている。

原料の集乳時の管理で、A/B/Cというタイプに別れていて、一番良い管理がなされたAなどはあまり無くて、Cも多かったのであるが、今はCはサンパウロではあまり見ることができない。

品質については、脂肪分だけではなく、タンパク質並びに無脂肪固形分の比率についても、価格決定の要素となってきた。
また、残留農薬や残留抗生物質についても、酪農家の意識が高くなっている。

特に、7月から、法律が変わり、さらに原料乳の管理を厳しく定めてきたのである。
輸出を進めて行くには、こういった管理をしていかないと、国際市場では戦えないのである。

今回の「EXPOMILK」という展示会は、こういった背景の中で、開催されたのである。

spd20050729d

やはり意識の高い酪農家が多く来場していた。

spd20050729h

ちなみに酪農家には、日系人は多くないようである。

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