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domingo, 21 de agosto de 2005

ブラジル・サンパウロで、今年7月までに殺された人1578人

ブラジル・サンパウロ市で、今年の7月までの殺人事件の被害者は1578人だそうだ。

今まで何度もこういった数字が発表されるたびに取りあげてきた。
「近年は殺人事件が減った減った」といいながら、この数字である。

だが、どこででも事件が起きているわけではない。
やはり、中心から離れた貧民窟(=ファヴェーラ)の多い地区で起きている。

南部が一番多い。 36%を占める。

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そして、東部。

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北部。

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西部と続く。

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中心部が、一番少ない。

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南部や東部は、面積も広く、人口も多いので、多少は割り引いてみなくてはならないが、やはり危険である。

そのファヴェーラでは、どうして事件が多く、殺される人数が多いのか。
まず、麻薬がらみの抗争が多いということである。
組織としての争いだから、一度に何人も殺されることがある。
当然、報復もあるので、また人数が増える。
関係あるのかないのかわからない、ただそこにいただけの人まで巻き添えになっている。
ターゲットは若者が多いのだが、巻き添えは子供や女性などまでだ。

見せしめのという意味もあって、わざとそういう巻き添えを作ることもあるようだ。
更に、これに警察の取り締まりで、抵抗して、殺されるものもいる。

本当に、こういった組織絡みではない一般人がどれだけ亡くなっているのかは、わからない。

サンパウロでも、一番殺人事件の少ない地区に住んでいるからであろうか、いまひとつピンと来ない。

テレビでは、更に事件の多い「通り」まで紹介したのだが、何の意味があるのだろう。
ファヴェーラの住民は、「そうですか」と簡単に引っ越すわけにはいかないのに。

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