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segunda-feira, 19 de setembro de 2005

ブラジル・サンパウロの「韓国人」と「ボリビア人」

ブラジル・サンパウロには、25,900人のボリビア人が合法的に居住しているそうだ。
そして、非合法に6万人が滞在しているという。

ボリビアより、ブラジルの方が豊かで職があり、お金になるのでやって来るのである。
ボリビアから、バスに乗って、パラグアイ経由でやって来るそうだ。
そういう斡旋ルートがあるという。

ブラジルとボリビアの両国間には協定があり、両国民の入出国に際してはパスポートは必要ない。
国民なら誰でも持っている身分証明書を提示すると、一定期間は簡単に入国できるのである。
もちろん、この場合は就労は出来ない。

10日ほど前に、このボリビア人が非合法に滞在し、隠れ住んでいる、サンパウロ東部のカニンヂという地区にある家が警察に急襲された。

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このカニンヂは、サンパウロの衣料品問屋街のブラスボン・レチーロという地区の中間にあるのだが、ボリビア人達はこの家に住み込みで、朝から晩まで縫製を行っているのである。
1日に16時間も仕事をしているという。

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今、サンパウロのこの衣料品問屋地区で大勢力となっているのは、実は韓国人および韓国系ブラジル人である。
ボリビア人達を雇用しているのは、韓国人(含む韓国系ブラジル人)が多いようだ。

警察が、ボリビア人の1人に、雇用主がいるブラス地区の衣料品店まで案内させている。
ボリビア人が「ここ」と言っている。(取材のテレビカメラが同行しているところが、なんともブラジル的だ。)

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警察や取材陣が大挙してやってきたことで、雇用主らしい韓国人(含む韓国系ブラジル人)が心配そうな顔をしている。

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結局、1人は逮捕されたようだ。

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ボリビア人達は、窓も十分に開くことが出来ないような家で、子供も含めた家族で暮らし、寝起きし、食事をしている。
勤務時間中は、家からでないように雇い主が鍵までかけて閉じこめておくところもあるようだ。
日曜日には、ボリビア人のような顔をした人たちが、この地区の公園やシャッターが閉まった問屋街を歩いているのを見かける。

これだけ劣悪な環境で働いても、ボリビア人の収入は、ブラジルで法律で定められた最低給与である300レアル(15千円)に残業代などを加えたほども無いという。
ボリビア人達にとっては、これでもボリビアにいるよりは稼げるので、納得している。
他に何かよりよい条件の働き口が、ボリビアにあるわけでもないし、ブラジルでは非合法で滞在している自分たちを雇用してくれているのだから、仕方がないと思っているわけだ。
それに、ブラジル・サンパウロ市のファヴェーラでは、この家より遙かに劣悪な環境でブラジル人達が多数暮らしているのも現実である。

警察は、ボリビア人の不法滞在もさることながら、韓国人達の「人権侵害行為」をもっと問題にしているのである。
この取り締まりは、不法滞在の取り締まりではなかった。

実は韓国人達はこういったことをずっとやってきて、ここまでの成功を収めたものが多いと言われている。
ブラジルは元々韓国人の移民を認めていなかった。 日本移民を必要とした100年前の時代と違い、もう単純労働力は必要なかったからだ。
韓国人達は、今から30年ー40年前に当時反共国家だったパラグアイに最初に移住し、それから非合法にブラジルに入ってきたものが多いという話がある。(韓国もそのころは貧しかったのだ。)
ブラジルは、ときどき不法滞在者を出頭させて、出頭してきたものには、合法的に永住権を与えることをやってきた。
その時に、韓国人達は永住権を得ていったものもいるという。
そうして、永住権を持った韓国人が、次にやってきた持っていない韓国人をボリビア人に行っていることと内示用に家族で住み込みで働かせていたのだという。
そういった状態が、繰り返されて、みんな資金を貯めて、徐々に独立し、店ををもったという。
韓国人達にとっては、自分もそうだし、みんながそうやってきた当たり前の道だったのである。
貧しい頃は、みんな家族で休日もなく働くのがアジア的な労働観念と言っても良いだろう。
別に韓国人だけではないことで、かつては多くの日本人も日本で雇用主の家族も含めておこなってきたことである。

だが、そういうことは今のブラジルでは「建前としては」通用しなくなっている。
こういうやり方は、「奴隷的」とまで言われている。
しかし、それでも、ボリビアで縫製技術を取得して、ここにやって来るボリビア人は引きも切らないわけなのであるが。

さて、日本では不法滞在者はすぐに収容所に入れて、国外退去処分にする。
こっそりとだが10年以上も真面目に働いて、日本語しかできない子供もいるような人たちをもだ。
時には何年も収容所に入れて最終的に退去させる、本当にむごいことだと思う。

その時に、このブラジルのように「雇用主側の不法労働行為」は問題にしているのだろうか。
風俗営業などで監禁状態の女性も多いと聞くのだが。

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Comments

こいつら今に、日系人の悪口を言い始めますよ。中国人と組んで。
はやめに対応しておいた方がいいと思います。

Posted by: 名無し | segunda-feira, 19 de setembro de 2005 10:40

>名無し様
ブラジルに日系人は約100年歴史で、4-5世の時代になっています。韓国人は1世が十分に現役で、3世が生まれてきているくらいでしょう。中国人は最近続々と流入してきているようです。
ブラジルは、移民の国です。
アラブ人もユダヤ人も、ナチスもみんな一緒に住んでいます。
そして、最も多いのが混血です。
先祖がなんだかなんて、気にしない人も多いです。
そのような国なので、人種問題は、この国ではもっとも嫌うところです。
そういう状態がブラジルなのですが、どうして「日系人の悪口を言い始めたり」、「中国人と組んだりする」と思われるのでしょう。
そして、どのような「対応をはやめにしておいた方がよいのでしょうか」、教えてください。
参考にさせていただきたいと思います。
ブログでもお持ちであれば、アドレスをお知らせください。拝読させていただきます。

Posted by: Sao Paulo | segunda-feira, 19 de setembro de 2005 15:16

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