ブラジル・サンパウロで日系人一家5人が殺される その6 現地
ブラジル・サンパウロ市の東部サン・ミグェル・パウリスタで、日系人一家7人のうちの5人が、強盗に殺された事件。
今日(9月15日)には、ニュースから消えてしまった。
サンパウロ市の東部(ゾナ・レスチZona Leste)は、一般的によい地域とは言われてはいない。
その中でも、サン・ミグェル・パウリスタは市内中心からは20キロ以上もある奥の方である。
かつてはかなり殺伐とした印象を持っていたのだが、今は更に奥に市街地がひろがっており、以前よりはやや落ち着いてきたと思っていた。
ときどきこちらの方に行くことがあるのである。
最東部にはガイヤナゼスとかチラデンテスといって、もっとも犯罪の多いところの一つとして知られているところがある。
今回の事件が起きたところは、サン・ミグェル・パウリスタでもやや奥の方である。
サン・ミグェル・パウリスタから南にノロデスチーニャ大通りAv. Nordestinhaという通りが延びている。
今回の事件の現場は、その通りから、わずかに入ったところにある。
行ってみた。
テレビの映像ではとても大きな家のように見えたこの家は、実は小さな家だった。
道路に面して、車が一台通れるだけの門がある。
その門と変わらない幅の塀。
ブラジル・サンパウロでは、普通の間口が小さく、奥に深い土地である。
土地の広さは、200平米から300平米だろうか。
これも、決して広い土地ではない。
敷地の一番奥に隣の家に接して2階建ての家がある。
一階に2部屋、2階にも2部屋くらいしかないだろう。
とても狭い家だった。
家の前の敷地の車の通路ではない方は、家庭菜園である。
緑の多い家だった。
この家の前の通りである。
このあたりは、ちょっと高台である。
それほど、怪しいげな地域ではない。
普通の住宅地である。
付近の家には、もう少し大きな家はいくらでもある。
このあたりでは、小さな方の家だった。
全く目立たない普通の暮らしをしていたように見える家であった。
犯人は、この家族の知り合いで、交流があった。
日本からいつ帰ってくるのかいつも電話をしていた。
電話をして確認して、その日に襲ったのである。
どこでもないこの家を狙ったのである。
家が大きいとか小さいで狙われたのではない、「出稼ぎ」だから狙われたのだ。
テレビで見た「親族」のかたが、沈痛な顔をして中に入って行かれた。
ただ、ご冥福を祈るしかなかった。
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Comments
このお写真を拝見して、日系人がこの風景の中に暮らしていたというのがショックでした。
何故ショック?自分でもわかりませんが…。
ご冥福をお祈り致します。
Posted by: Charlotte | sexta-feira, 16 de setembro de 2005 21:06