ブラジル・サンパウロで日系人一家5人が殺される その2
ブラジル・サンパウロで、日系人一家7人のうち5人が強盗に殺された事件の続報である。
このニュースは、この惨劇が発覚して一夜明けた月曜日になって、より詳しく全国ニュースでも大きく報道されている。
事件は、サンパウロ市東部のサン・ミグェル・パウリスタ区の日系人一家が住む家で起きた。
土曜日の20時過ぎに、武装した2人の強盗が侵入し、現金を奪った上に、日曜日の朝まで居座り、一家7人のうちの5人を殺し、放火して逃げたというものである。
隣家の人が、8時すぎに火事に気付き、人の気配がしないので、消防署に通報した。
消火のために、家に入った消防署員が、惨劇を発見した。
(通報した隣家の人)
(焼けただれた2階の外壁)
2階で3人が亡くなっていた。
(駐車場)
駐車場で、日本で6年働いて、土曜日に帰国したばかりの兄弟が倒れていた。
兄は生きていたが、弟は殺されていた。
車の中で、兄の妻が殺されていた。
抱いていた11ヶ月の子供は生きていた。
放火の直後にこのあたりにいた男の似顔絵が、容疑者の1人として発表されている。
もう1人はもう少し年が上だという。
最新報道では、この一家の知り合いの警備員が1人身柄を拘束されたという。
知り合いだからこそ、この罪無き人々を殺さなければならなかったわけである。
(親族)
昼のニュースまでは、まだ親族がいないということであった。
夜のニュースでは、親族の方がおられたようだ。
Yonekura一家に関係あるもしくは知り合いの方は、何かしてあげてはいかがだろうか。
何を今更ということも事実である。
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大抵のブラジル人にとって、合法的に日本で働くことが出来る日系人は羨望の的である。
日系人と結婚してでも、日本に行きたいものはいくらでいる。
日本人移民や日系人が、日本で出稼ぎとして大々的に働き始めて15年くらいになる。
初期の出稼ぎは、まだ日本のバブルの時期に当たっていた者もいて、かなりよい条件で日本で働いている。
正社員で、社会保険も雇用保険も完備していた。
支度金があったり、
往復の航空券も用意され、宿舎のアパートも家具付きであった。
光熱費も会社持ちであった。
残業も多く、月に40万-50万も稼げたという。
若干のボーナスもあったそうだ。
数年いると、とんでもないお金が貯まったはずである。
サンパウロではそうでもないが、農村地区の平均年収くらいはあった。
今は、航空券も宿舎もあるようなところはあまり無いようだし、時間給が多い。
月収約30万円くらいが、よいところかもしれない。
そうすると、残るものも多くないはずである。
あまり貯まらないと思う。
それでも日本に向かうのは、ブラジルよりも確実に稼げるという事実もあるが、もう一つは安全であるということもある。
「日本人」が、日本で働いて帰ってくるということは、お金を持ってくるということは、日系人と付き合いのあるブラジル人であれば知っていることである。
今までも、サンパウロのグァリューリョス国際空港に着いた出稼ぎ帰りの日系人が、空港から家までつけられて、その日のうちに強盗に襲われた事件は頻発している。
特に、サンパウロの東部の小都市や農村地区では特によく起きていた。
だから、誰にも日本から帰ってくることは言いふらさない、もしくは家にはいるところは見られないようにするというように、注意を払うべきだという。
しかし、誰にもわからないようにすることは、無理なことである。
だから、この事件が起きたのである。
この事件について、大きく報道されるとされるだけ、また出稼ぎ帰りの日系人の危険がより一層増すだけのことなのである。
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Comments
今日新聞の一面におどってましたね。。
ほんとに怖いなぁと改めて思いました。。
トラックバックいただきますね。。
Posted by: Gabbyna | segunda-feira, 12 de setembro de 2005 23:31