ブラジルで史上第2位の銀行強盗発生 その14 誘拐された犯人は殺される
今年2005年8月に、ブラジル東北部のセアラ州の州都フォルタレーザのブラジル中央銀行の支店の金庫から、164百万レアル(約80億円相当)が地下トンネルを経由して盗まれた事件では、20人ほどが犯人グループとされている。
まだ、逮捕されたのは10人にも満たない。
20人にもいるのだから、それぞれに専門の分野が決まっていた。
リーダーは必要だが、
中央銀行の警備の状態を探るもの、
トンネルの開削を計画し進めるもの、
掘り出した土を輸送するもの、
逃走を準備するもの、などである。
そして、この事件をおこす3ヶ月前かかってトンネルを掘り始めたというのだが、それらの実行資金提供をしたものがいる。
それが、フェルナンドという男で、80万レアル(4000万円)の資金を出したという。
そして、盗んだ1.6億レアルのうちの0.2億レアル(10億円)を、分け前として貰ったのだそうだ。
この男は、2001年に収監されていたサンパウロの刑務所から逃亡し、行方がわからなくなっていたという。
今回の事件でも、警察から手配されていた。
それが、サンパウロ市内西部の「夜の店」に友達と防犯仕様の車に乗って店の前に車をつけて、店の入り口にいる門番に車の鍵を渡し、店に入ろうとしたところに、警察の服装をした男四人に身柄を確保された。
この男達は、誘拐をしたのである。
そして、家族と連絡を取り、そして、その2日後に家族が、指定されたサンパウロの西部にあるガソリンポストで身代金を支払った。
しかし、その後も身柄は解放されていなかった。
そして、今日の報道によると、ミナス・ジェラス州の南西部のサンパウロ州に近いカマンドゥカイアCamanducaiaで、「死んで」みつかった。
全身に打撲の痕があり、9発の銃弾の痕もあったという。
身代金が支払われたすぐ後の10月9日に見つかっていたのだが、今日になって身元が確認されたという。
警察は、誘拐時の2名と、身代金を手渡したときの2名の似顔絵を発表した。
更に、この似顔絵を作るに当たって証言をした者に、サンパウロ州の警官1000名の写真を見せたという。
その中には、この似顔絵のものはいないという。
警察が、「逮捕」をせずに、「誘拐」をしたことが、前にあったようだ。
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