ブラジルの密輸王の妻の逮捕
ブラジルのテレビのニュースで、いつも「ブラジル最大の密輸王」という称号で呼ばれるのがラオ・キン・ションLaw Kin Chongという男である。
中国から帰化したブラジル人である。
昨年2004年の6月に逮捕されて、今も拘留中である。
ブラジルでは、例外的に長い拘留である。
彼を釈放させようとした韓国系の弁護士が、警察の中で便宜を図って貰うために賄賂としての「現金」を出しているところをビデオに撮られて、その場で現行犯で逮捕されたということもあった。
そのラオ・キン・ションの妻ミリアン・ラオが、12月16日土曜日の朝に、サンパウロ州の内陸部にあるバウルという都市で連邦警察に逮捕されて、サンパウロに護送された。
この逮捕は、彼女の夫が収監されているInstituto Penal Agrícolaを訪問するため、バウルの中心にある宿泊していたホテルでてきたところで行われた。
彼女は、子供の1人と運転手を連れていた。
彼女の容疑は、密輸、資金洗浄、外貨流出、偽化粧品販売である。
夫の逮捕後に、それを引き継いで行っていた。
警察によると、捜査は2004年の11月にラオ・キン・ションの秘密倉庫で1億レアル(約55億円)相当の商品を発見したあとから始まっていた。
ミリアンは、彼女のノートを外に捨てようとしたが、警察に発見されたということである。
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どうも警察や税務当局は、徹底的に中国系の密輸組織を壊滅に追い込むつもりのようだ。
小売りの現場も、パウリスタ大通りにあったのも、アウグスタ大通りにあったのも、セントロにあったのも、次々と摘発されて、閉鎖に追い込まれてしまった。
輸送に介在していた一団も摘発されている。
そして、組織の元締めであった彼女のも逮捕された。
そのうち中国系の誰かがまた組織を再建するのだろうが、それまでは「安く」ものを買うことは諦めなくてはならないようだ。
それにしても、中国人は大規模になりすぎたようだ。
顧客がいることの証左ではあるが。
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