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domingo, 15 de janeiro de 2006

ブラジル・サンパウロの「厳重警備刑務所」襲撃 その2 警察は臨戦態勢

ブラジル・サンパウロの警察は、1月12日から「臨戦態勢」に入っている。

1月10日から12日朝までの48時間に2人の警察官が殺されて、5人が怪我をしたからだ。

①1月10日午前
サンパウロ市の中で、最も地価が高い住宅地であるノヴァ・コンセイソン。
つまり最高級アパート街である。
ここで、車に乗っていた2人の男が「電撃誘拐」された。
「電撃誘拐」とは、身柄を確保した者のキャッシュカードから金を引き出すなどしたらすぐに解放するタイプの誘拐である。
しかし、誘拐した者の内の1人が、たまたま警官であることがわかって、殺された。
勤務中ではなかった。

②1月10日午後
サンパウロ市南部で、銀行でお金をおろして歩いていた警官が、襲われて、殺された。
バイクに乗った者の犯行である。
犯行の模様が、現場の前のアパートの防犯カメラに一部始終が写っており、これがニュースで流された。

③1月11日未明
サンパウロの北部では、最も高級な地区であるサンタナにある警察の派出所が、銃撃された。
バイクに乗った者達が、銃を乱射して、走り去っていった。
この派出所にいた警官は、怪我をしたが命は無事だった。

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ガラスは、粉々になった。
防弾ガラスではないのだ。
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④1月12日朝7時
サンパウロ市の北部の橋の上で、パトカーを止め、外で1人で、ただいつものように警戒をしていた警察官が撃たれて殺された。
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車2台とバイク1台に乗った男達によって。
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更に、その陸橋から遠くないところで、パトカーに乗っていたパトロールをしていた警官が撃たれて、重傷を負った。


ブラジルでは、犯罪者の多くが銃を持っているから、警察官が殉職することは多いが、こうも続くのは異常事態である。
警察は、③と④については、警察を狙った組織的な犯罪と見ている。
つまり、「厳重警備刑務所」の襲撃に失敗して、フラストレーションがたまっているので、警察を襲っているというのである。
よくわからない論理だが、そういうことらしい。
なんでも「厳重警備刑務所」を襲ったのはPCC(首都第一軍団)という麻薬組織で、その組織が警官を襲撃しているのだという。

早速、サンパウロ市内の各所で警察の検問が行われている。
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「怪しげな車」や「二輪車」が停められているのを、よく見かける。

警察も必死である。
命に関わるのだから。

派出所の警備も人数が増やされて、火器の方も、ピストルではなくなっている。
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なるべく、警察官の近くにはいたくない状況である。

昨日は、サンパウロ市東部のグァリューリョス市で、武器製造工場が摘発されていた。
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製造された武器は、リオ・デ・ジャネイロやサンパウロの組織に出回っていたらしい。
「厳重警備刑務所」の襲撃にも使われたものもあるようだ。
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また、特に厳しい警戒態勢が敷かれている市内北部では、検問を続けているなかで、未成年の少女が拳銃を持っていて逮捕された。
武器の運び屋をやらされていたようだ。
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いつでも、どこでも危ないわけでもない分けなのだが、用心するに越したことはない。
とくに夜は、あまり出歩かない方がよいようだ。

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Comments

うちの嫁さんの意見はこうです。
「一般市民は毎日のように殺されているのに、何もしてくれない。警察は自分たちのことになると必死だな」ちなみに彼女は普通のブラジル人です。

Posted by: desclassificado | segunda-feira, 16 de janeiro de 2006 at 08:10

>desclassificado様
そういう発言はまだ、警察に期待しているということでしょうね。
でも、どんな組織でも、まずその組織を守るために動くのは当たり前のことなんですけどね。
だから、会社のために反社会的なことをやる人がいくらでもいるわけで、そこは理解してあげなければなりませんね。
それに、犯罪組織になめられた警察なんかは警察ではないわけで、まず「落とし前」付けることに集中するのも、理解できます。
日本でも、警察はそうです。
そうしないとまた、犯罪の連鎖が起きるからです。警察がすこしは怖いと思われないと、犯罪の抑止にはなりませんからね。
何の罪もないのに殺された警察官とその家族には同情します。
犯罪が多すぎるからこういうことになっているので、それはまた社会の歪みが大きすぎることが理由というのもまた事実。
殺されている市民の多いけど、そこまで手が回らない。
警察云々よりも、健全な市民社会が出来ないと、いつまでもこんな感じでしょうね。
かなり、先の話でしょうね。
この10年くらいで、ソリダリエダーヂとかシダダニアという言葉をよく聞くようになりました。
そういうところに期待をしてもいいのかなと思います。

Posted by: Sao Paulo | quarta-feira, 18 de janeiro de 2006 at 02:24

おお、丁寧なお返事ありがとうございました。
私も社会の成熟を長い目で見守りたいと思います。

Posted by: desclassificado | quinta-feira, 19 de janeiro de 2006 at 14:52

>desclassificado様
ファヴェーラなどで日々危険にさらされている人たちの暮らしというのは、どういうものなんでしょうかね。
水害や火災の時に、助け合っている映像などを見ると、何か希望を感じるのですが。
「富裕層」の冷たさに比べてですが。

Posted by: Sao Paulo | sexta-feira, 20 de janeiro de 2006 at 13:08

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