ブラジルのテレビのシステム
ブラジルは、実は日本よりもテレビの放送開始が早かった。
1950年からだったそうだ。
というそのせいか、テレビは意外に昔から発達していた。
欧州でも、昼間放送していないことが多かったときでも、ブラジルは24時間番組を垂れ流していた。
地上派のチャネルも、サンパウロではかなり昔から7局を数えた。
面白いかどうかとか、内容がどうかとかとは、ひとまず置いておく。
このようにテレビの本放送が早かったことに関係するのかどうかは知らないが、ブラジルのテレビのシステムはPAL-Mという世界でブラジルだけが採用しているものだ。
世界には大きく分けて、米国や日本などが採用しているNTSCというシステム、欧州などが採用しているPAL,そして旧ソ連圏が採用しているSECAMというシステムの、3種類がある。
これらNTSC、PAL,SECAMの主な3つのシステムにはお互いに互換性はない。
海外旅行でこのあたりを考えずにヴィデオ・テープを買ってきて、日本で再生できないという経験をした人は多いはずだ。(DVDになると更にエリア・コードもあるので、更に敷居は高い。)
更に、これらのシステムには亜種もあるようである。
ブラジルのPAL-Mもその一つである。
秋葉原の免税店などで販売されていた、マルチ・システムのビデオ・デッキなどでも、このPAL-Mにだけは対応していないものも多かった。
PAL-Mだけは専用の機種を買わないとだけだったりした。
それならば、ブラジルで買えばいいと言うようなものであった。
このように本当に不便なシステムである。
(まるで日本の携帯電話のようである。)
実は、ブラジルで販売されているテレビ、ビデオ・デッキ、DVDプレイヤーは、PAL-Mだけではなく、NTSCにも対応しているものが、今はほとんどである。
つまり、NTSC録画のビデオ・テープやDVDが再生できるのである。
たぶん、富裕層が、米国などでNTSCシステムのビデオ・テープを買ってきて、再生できようになっているのではないかと、想像する。
普通の人は、ブラジルで販売され、レンタルされているビデオで我慢していればいいはずである。
だから、ブラジルでは、日本のビデオ・テープも再生できるのである。
DVDも同様である。
もっというと、日本製のプレステ2も、ブラジルのテレビに接続して使えるということになる。
ブラジルでいくらでも販売されている海賊版ソフトを買えば、ゲームはやり放題ということになるのである。
そういう人がいっぱいいるのを知っている。
(真面目に、プレステ2を日本で売り払って損をした。)
その、ブラジルが今デジタル・テレビの規格について、3つの規格のうち、どれを採用しようか評価をしている。
3つの規格とは、米国(ATSC)、欧州(DVB)そして日本(ISDB)のシステムである。
それぞれの陣営が強力に、売り込みを掛けている。
決定するのは、ブラジル連邦政府である。
ここに来て、米国のシステムがはずれるという報道がある。
テレビを作っていない国ではやはり無理だろう。
そして、残り二つについては、あとは技術云々というよりも、むしろ政治力であるという。
技術的には日本であるという日本企業からの売り込みが激しいようである。
しかし、やはりブラジルは欧州の国である。
政治的には、どう考えても欧州に利がある。
ブラジルは、規格を採用する見返りに、機器の製造の担当もさせるように要求しているという。
それは、ブラジル国内向けだけではなく、その他の地域向けにもである。
ブラジルもデジタル放送開始のスケジュールを持っている。
採用する規格の決定は、一応今年の2月頃の予定である。
デジタルへの移行は15年間の猶予期間があるそうだ。
ブラジルのテレビ局は日本のシステムを支持しているようだ。
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