ブラジル経済2006 その1 通貨
ブラジル経済は、2001年そして2002年の危機のあとは、回復を続けている。
輸出は続伸しており、、2005年の貿易黒字は記録を更新したと発表された。
農産物輸出は、ますます好調。
石油自給率はほぼ100%になっているので、原油高の影響は受けていない。
輸出の半分以上は、機械類なのだが、これらの輸出のほうも順調である。
資源輸出も、ますます拡大している。
国全体に、自信があふれてきたようである。
特に、通貨のレアルの価値が上昇を続けているにもかかわらず、貿易収支に大きな影響が出ていないところが、その安定ぶりを物語っている。
2005年の対米ドルのレートのチャートである。
米ドルの度重なる金利引き上げにも、ブラジルの金利引き下げにも、影響を受けていない。
12月に下落が見られるのは、中央銀行が外貨準備を増やすために、何度もドル買いを行ったことによる。
さらに、IMFからの貸し出しも完済した。
次はパリクラブへの返済もと、意気込んでいる。
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ついでに、2005年の対日本のレートのチャートである。
9月以降日本円が、対米ドルで円安になったこともあって、レアルは円に対しては12月初旬まで急上昇を続けた。
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※このレートは、現金での交換レートではないことを留意されたい。
ブラジルでは、日系人の多いサンパウロといえども、円の交換レートはやや不利である。
ブラジルでは、2006年は、12月に大統領選挙が行われる。
これが、2006年の経済を考える上で、一番の波乱要素になると見られる。
また、インフレーションの制御のために、世界一高い金利となっているが、これを徐々に下げていくはずなのであるが、どこまで下げると為替に影響をするかどうかは、不明である。
レアル高のために、一部の産業は世界市場での価格競争力を失っているものもある。
また、中国製品との競争で、たとえば「製靴産業」は市場を失いつつあるのも事実である。
どこまでの、レアル高を容認できるのかも、見極めが必要である。
レアル高により、富裕層が海外旅行をしたり、安くなった輸入品を買い求めたりするのは、20年前の日本と同じである。
2005年のインフレーションが低い上昇に終わったのは、原油高の影響をあまり受けなかったことと、レアル高により輸入品の価格が下がったことによる。
1月3日のマーケットでは、株は上昇し、米ドルは下がり、カントリー・リスクは下がっている。
口蹄疫により、牛肉等の輸出に影響が出ているはずなのだが、それについては関係者は別にして、貿易バランス上大きな問題になっているという記事はない。
農産物輸出の中では、最大の金額であったはずなのだが。
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Comments
明けましておめでとうございます。
本当に、ブラジル経済&政治から目が離せません。
仕事にも生活にも色々と影響が出てきています。
IMFやパリクラブの金利より高い国内金利はどうなっていくんでしょうね。
2006年は忙しくなりそうです。
Posted by: nori | quinta-feira, 5 de janeiro de 2006 07:36
>nori様
ブラジルの経済がよくなっても、日本はもうブラジルには戻ってこないでしょうね。
日本政府の問題でもないでしょうが。
Posted by: Sao Paulo | domingo, 8 de janeiro de 2006 03:07