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terça-feira, 14 de março de 2006

ブラジルで起きている最近の出来事

ブラジルで起きていることは、サッカーばかりではない。

ブラジル以外の国には関係ないことだが、ブラジルにとっては大きな問題となることが、起きているのも事実である。

ブログの方向性からいって、あえて取りあげていないことがほとんどである。

でも、ちょっとだけ触れておきたいことがある。

①リオ・デ・ジャネイロ市内のファヴェーラへの「軍隊」の展開

先々週の土曜日の未明に、リオ・デ・ジャネイロ市内にある陸軍の兵営が、何者かに襲われて、武器庫から小銃10丁とピストル1丁が盗まれた。
兵営には就寝中の兵隊もいたし、不寝番の門番ももちろん兵隊である。
襲ったのは7名以上のグループで、迷彩服を着て、顔を隠し、武装していて、兵隊を制圧している。
兵営の内部に詳しい者がいて、一気に武器庫に向かったという。
このグループは、麻薬取引組織と見られている。

この事件のあと、直ちに軍隊が麻薬組織の拠点があると見られているファヴェーラを取り囲み始めた。
何カ所かでは、昼夜を問わず銃撃戦が起きている。

市内中心部から北部に書けての10カ所ほどのファヴェーラが、そのような状態になってもう、11日目になる。
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数日前からは、リオ・デ・ジャネイロ市内に入る幹線道路にも、軍隊の検問所が出来ている。

軍は、盗まれた武器を発見するまで、このようなことを続けるという。
1600人の兵隊が出動している。
軍は、体面を保つ必要がある。

軍隊が市内に展開するなどまるで、市街戦のような状態で、クーデターが起きたかのように思える。

これによって、普段より大幅に犯罪が減っているというから、市民にとっては歓迎するべき部分もある。

包囲されているファヴェーラの住民が集団で、抗議に向かうのも、組織に指示をされて行っているという。


②土地無き農民運動

ブラジルで20年以上前からある土地無き農民運動。
大土地所有者が持っている農場の一部を勝手に選挙するような手段で自らを正当づける行動を取っており、農場主との摩擦が殺人にも発展している。
私有財産権の明らかな侵害なのだが、これが意外に支持を集めていたりするところに、ブラジルの歴史的な社会的な格差の問題の深さが見て取れる。

この運動に対して、政府も支持をして居るともとれない姿勢を取っている。
特に、今のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ大統領は、出身母体が労働者党ということもあり、しばしば集会に参加し演説をしている。

この運動がますます先鋭化している。

先週のことだが、ブラジル南部のリオ・グランヂ・ド・スル州の私企業の林業試験場を、1300人ほどのこの運動に参加している者達が襲った。
その日が、世界女性の日だったからか、ほとんどの襲撃者が女性だったそうだが、バスで乗り付けて、中の設備を徹底的に破壊した。

被害は、米ドルで40万ドルになるという。

20年も続けてきた研究データや貴重なコレクションをめちゃくちゃにされた女性研究者は泣いていた。

これで、まだ誰も逮捕されていないのである。

テレビ局が、隠し撮りで、襲撃した者達の映像を流していたが、ただこういうことをすることで、自分たちの運動に目を向けさせたかったというのである。

もちろん、警察は、これの参加者や企画し、組織し、指示したものの捜査をしている。

全くあきれた話なのだが、この運動を糾弾するような、大きな動きは全くない。


③大統領選挙

2006年は、ブラジルの大統領選挙が10月にある。
ブラジルの大統領選挙は、国民の直接選挙により選ばれる。

立候補予定者が、続々と名乗りを上げつつある。
今日3月13日には、サンパウロ市長のジョゼ・セッハが遂に名乗りを上げている。
彼は、前回の大統領選挙で敗れているが、それだけに知名度は高い。

選挙に向けての明らかな「露骨な人気とり」政策が、見られるようになってきた。

その「人気とり政策」で、単純に自分の生活がそして世の中が良くなると思うようなレベルの人にも、1票の投票権があるので、こういったことになるのである。

このような政治スケジュールがあるにもかかわらず、少なくとも、現在のところ、経済については、極めて堅調である。


本当は、こういったことをもっとブログで取りあげるべきかもしれないが、毎日のアクセス分析を見るからに、ブログの限界も感じている。

日本で起きているほとんどの事件が、いかに安穏とした国の事件なのかと、彼我の差の大きさに愕然とするところもある。
世界では、日本のような国の方が例外である。

多くの国では、生きることは大きな闘争である。

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Comments

アクセス解析とかみると「こういうものか…」とか思っちゃいますよね。勝手な深読みだったらスイマセン。僕のところがエロいワードでしか検索されないものでつい…。
やっぱり、サブリナ・サトウの記事が一番人気だったりするんでしょうか? もちろんそれは僕も楽しみにしてるんですが(笑)、今回のような記事も心待ちにしております。ちなみにエリス・レジーナも大好きです。あんな場所に眠っているんですね。

Posted by: neilkickyoung | quarta-feira, 15 de março de 2006 at 00:29

>neikickyoung様
「こういうものか」とも思うところもありますね。
サブリナ・サトウでの検索で来る方も多いです。 はまっちゃった方でしょうね。
何かリクエストをお知らせいただければ、忘れた頃にネタにするかもしれません。

Posted by: Sao Paulo | quarta-feira, 15 de março de 2006 at 23:55

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