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segunda-feira, 29 de maio de 2006

ブラジル・サンパウロでの警察への攻撃 その9 その後

5月12日(金)の夜に始まった、ブラジル・サンパウロ州で起きた警察等への一連の襲撃は、5月17日(水)にはほぼ収まった。

収まってから、10日以上経つが、同様の襲撃は起きていないようだ。

ただ、いつものように、サンパウロ市のどこかで誰かが殺されているのは、変わらないはずだ。

襲撃事件の後始末が、全く進んでいない。

襲撃第1日目こそ、警察側に多くの犠牲者が出たのだが、
警察側が迎撃態勢を整えると、逆に襲撃側に犠牲者が続出した。

警察だって、非常時とあれば、普段以上に「銃」を使うのには、全く躊躇しなかったはずだ。
自分の命だって危なかったのだから、当たり前だ。

その結果、100人以上が殺されている。
それらの死体が、法医学院に持ち込まれて、検視を受けることになっているのだが、
いつまで経っても、その結果を発表しない。
一部は、前科などがあるから身元がわかったものもいるが、身元がわからないものも多い。

検視検索書とともに、警察の報告書も必要なのだが、これも揃っていない。
また、その報告書にも不十分な点があるという。
どういう状況で殺したのが、説明不十分であるものがあるというのだ。

警察だって闇雲に殺してはいけないのだ。
交戦でとか、警告後に銃を向けたとかの、正当な理由が必要なのだが、本当にそういった要件を満たしていたのかどうかも不明なものがあるという。

更に、組織には関係ない、その他の犯罪者も、こういった機会に一掃された可能性があるようだ。

更に、「警察によるものとしか思えない」事件で、若者が何人か立っているだけで、殺されたとかいう事件も起きた。(あくまでも殺された側サイドの言い方だが。)

また、殺された死体も、腕などを狙われたものよりも、頭や胸を狙われたものが多かったようだ。
それだけ、警察が「復讐の念」に燃えていたことがわかる。
これも、この期間中であれば、仕方ないことであっただろう。

この事件は、最初に700人を超える組織に関係する収容者を、より警備の厳しい刑務所へ移動させたことがきっかけであるといわれている。
この情報を記録したCDを、移動の前に買い、転売したという「組織に雇われた弁護士」がいる。
国会の「CPI調査委員会」に呼ばれて、証言をしていた。

5月24日には、州の刑務所局長が辞任した。 日系人であった。
6年半の長きにわたってその任にあったのだが、今度の事件についての、責任を問うかのような動きがあって、辞任を決めたようだ。

新聞には、事件後ずっとこういうことが書き連ねてあるが、とても読み切れない。
(ワールドカップ態勢だから仕方がない。)

さて、ブラジルの警察にはいろいろあって、日本のように簡単ではない。

その中で、人数も多く一番主力と思われるのが、「軍警Policia Militar」と呼ばれるものである。
まるで、憲兵を思わせるような名称であるが、今は三軍とは関係ない。
一応、州に属している。(有事の際には、予備役になるという話もある。)
70-80年前は、州兵のような存在だったので、その名残で軍警いう名前だし、組織内の階級も軍隊の階級名が使われている。
ちなみに、消防・救助隊も軍警の一部である。(それで、今回の襲撃では犠牲者が出ている。)

この軍警の階位を、2月に紹介していた。
給与も出ていた。
一番上のColonelとは大佐というようなもので、月給は40万円くらいである。
Tenenteとは中尉というような位置づけである。
一番下の2つは、2等兵と1等兵という位置づけである。
Caboとは伍長である。
これで、月給が8万円くらい。
Spd20060513l

ブラジルの給与は年間13ヶ月だから、月給を13倍すると年収になる。
命をかけるに値するかどうかだ。
サンパウロ州の軍警の給与は実は他州に比べて決して高くない。
むしろ安いくらいである。
それでも、希望者は多い。

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