ブラジル・サンパウロで日系人一家5人が殺される その9 売り家
事件が起きたのは、2005年9月のことだった。
日本での「出稼ぎ」からかえってきたばかりの日系人の金を狙って、帰国のその日、久しぶりに家族が集まっているところに、強盗が入った。
1人は、顔なじみであった。
5人が殺されて、2人が生き残った。
犯人達は、家に火も付けた。
その後、1人の犯人が逮捕されて、裁きを受けた。
165年の刑だ。
そしてもう1人は、警察との撃ち合いで死んだ。
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サンパウロの最東部の幹線道路の一つに、ノロデスチーニョ大通りというのがある。
そこを走っていて、1年前に見たことがある風景であることに気付いた。
道のうねりや道路沿いの風景が、あの事件を思い起こさせた。
あの道も、間違いなく覚えていた。
すぐに、あの事件の現場に着いた。
敷地は奥に細長く、家は一番奥にあった。
敷地には、かつては木や花がいっぱい植えられていた。
でも、もう木は伐採されていた。
家の外壁も、塗り直されていた。
敷地の内側を写す気持ちにはなれなかった。
なかなか売れないだろう。
ブラジル人もそういうことはとても気にする。
この家に、また家族の団らんが生まれる日はいつになるのだろう。
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