ブラジル・サンパウロの路上に生きる子供達 その12
ブラジル・サンパウロの中心部のリベルダーヂ地区。
高台は、東洋人街などと呼ばれているところもある。
だが、その東洋人街から2本目まで下ったところまではまだいいが、3本目からはやや身構えたくなる雰囲気になる。
一番下まで下っていくと、そこにはまた悲しい光景がある。
そこにも、暮らしがある。
高架道路の下に広がっている。
時々、撤去させられている時もあるが、いつの間にかまた元に戻っている。
高架道路の下には、
回収した廃品の集積分別所がある。
男は、荷車を引いてセントロを歩き回って回収してくる。
女は、それらを分別する。
廃品回収は、一種の協同組合組織になっている。
サンパウロで、分別をする必要がないのは、この人達がいるからだ。
パカエンブー競技場の周辺でも、試合前に観客がのみ散らかした飲料のペットボトルやアルミ缶は、あっという間に回収されている。
東京でも、隅田公園沿いに青いビニールシートで出来た家が並んでいる。
日本の大都市では、こういった風景を見ることも出来る。
だが、日本のそこには、子供はいないはずだ。
ブラジルでは、今そこで子供が生まれている。
この子供達が、坂道を上っていって、お菓子を売ったり、芸を見せたりしている。
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