ブラジル・サッカー:2007始動 その51 ニウマール問題についてのFIFAの決定。
ニウマールNilmarに関して、FIFAでフランスFrançaのリヨンLyonはコリンチャンスCorinthiansに勝った。
1月19日(金)に、FIFAはコリンチャンスは8百万ユーロがリヨンLyonに支払うことと、ニウマールNilmarはリヨンとは何も権利関係も無いことを発表した。
「同時代的な決定だ。リヨンLyonの力は重要だ」と、コリンチャンスの弁護士のパウロ・ロジェリオ・アモレッチPaulo Rogério Amorettyは明言した。
FIFAは、債務を支払うのにコリンチャンスに30日間の期間を与えた。
しかし、コリンチャンスTimãoの弁護士は来週スイスSuíçaのローザンヌLausanneにあるスポーツ裁判所corte arbitral do esporteに控訴する。
控訴の審判には6ヵ月から8ヵ月かかるに違いない。
もし、FIFAの決定スポーツ裁判所でもそのままで、コリンチャンスCorinthiansが支払わないと、コリンチャンスの海外移籍は禁止されることになり、ブラジル選手権Campeonato Brasileiroでのポイントを失い更に降格することもある。
ニウマールNilmarはブラジルの裁判所の決定によりコリンチャンスTimãoに拘束されている。
同様に、控訴が受け入れられなければ、コリンチャンスは8百万ユーロを支払わなくてはならず、ニウマールは最大1年間在留しなくてはならない。
損失を減らすために、コリンチャンスはニウマールと新たな契約に合意しなくてはならないだろう。
ニウマールは、しかし、コリンチャンスから350万レアル(=約19千万円)を受け取っていない。
ニウマールは、コリンチャンスに残留するのを最大6ヵ月に短縮するのと引き替えに債権を忘れようとまでしている。
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FIFAの決定は、至極妥当である。
コリンチャンスは、リヨンからレンタルされていたニウマールを完全移籍させるために、リヨンに12百万ユーロ支払うことで、2006年5月に合意した。
4百万ユーロは、多少遅れたが8月まで支払われた。
残りの8百万ユーロが、いまだに支払われていないのである。
それを支払うのは、商取引契約上の常識。
コリンチャンスが、完全におかしい。
この支払いが、遅れたのは7月にニウマールがケガをしたこともあるのだが、
それは、契約後のことで、リヨンには関係ない。
当初は、コリンチャンスは1月に支払うという交渉をしていたが、
いつの間にか支払わない方向になったようだ。
いつまでたっても支払われないので、リヨンがFIFAに訴えた。
コリンチャンスは、まったく厚顔無恥なクラブである。
弁護士も弁護士だ。
報賞金目当てにやっているのだろう。
何の社会正義もない。
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