ブラジル・サンパウロは、リオ・デ・ジャネイロよりまし。
ブラジル・サンパウロにいるので、
サンパウロの空気には慣れている。
市内の道路も地名も、主要なところはだいたい知っている。
危険なところも、それほどでもないところも、
危険な時間もそうでもない時間も、
だいたい想像が付く。
肌で感じることが出来る。
でも、他の都市になると全く別である。
サンパウロ州の他の都市は、だいたい中小都市なので、何とか運転することは出来る。
それに、それらの都市にそれほど危険な地区はないと思う。
この3年間はないが、
以前は、他州の大都市へも車でたまにでかけていた。
サンタ・カタリーナ州のフロリアノポリスまで行ったこともある。
リオ・デ・ジャネイロにもよく行っていて、
市内を、海岸を車で走り回っていた。
久しくリオ・デ・ジャネイロには行っていないので、
行きたいとは思っている。
だけど、ニュースを見て、いつも躊躇してしまう。
まるで市街戦のようなのだ。
「20070523JG-Rio-Confronto.wmv」をダウンロード
リオ・デ・ジャネイロは、
歴史的にも、地形的も、ファヴェーラ(=貧民窟)が、
市内中心部にあり、且つリゾート地や高級住宅街にも隣接している。
数あるファヴェーラの一つであるアレマンは、国際空港から市内へはいる高速道路沿いにある。
このアレマンで、このところさながら市街戦のようなことが起きている。
アレマンをコントロールする麻薬組織と警察の特殊部隊が撃ち合いを続けている。
戦場は、ファヴェーラそのもの住宅密集地である。
人々は行くところがないので、
そこで生活をしている。
警察にも、年初からでは犠牲者がもう何十人もでているが、
市民にも流れ弾などによる死傷者が連日でている。
こういったところを、走り抜ける自信がない。
サンパウロも危険なところはあるが、こういったところはない。
リオ・デ・ジャネイロは、
サンパウロよりもはるかに圧倒的に風光明媚なところである。
海と山、そして緑ととても美しい都市である。
でも、サンパウロがまだましと思えてしまう。
もちろん、映像はもっとも危機が高まっているところを流しているのであって、
いつも市街戦が行われているわけでもない。
しかし、いつ起きるかわからないのである。
地元の人は知ることが出来ても、よそ者にはそれは分からない。
こういった映像が撮影されているところから、
そう遠くないコパカバーナやイパネマのような海岸では、いつものように、人々が浜辺を埋めているのも事実である。
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