ブラジル・サンパウロの公園 その60 Parque Estadual da Serra do Mar 1。
ブラジル・サンパウロ市域内にある公園を紹介している。
公園は、2006年にサンパウロ市の環境緑地局が発行した「緑の地図」に掲載されたものである。
すでに、市営公園の紹介を終えたので、州営の公園を紹介している。
州営の公園は、
市営の公園に比べて、規模が大きなものが多いので、紹介に時間がかかる。
調査には、とても時間と、労力が必要だったことは言うまでもない。
4番目はセッハ・ド・マール(=海岸山脈)州立公園Parque Estadual da Serra do Marである。
この公園は、サンパウロ州立公園としては、最大の面積の約31万ヘクタールを持っている。
(カンタレーラ州立公園が7900ヘクタールだった。)
大西洋岸の海岸沿いにそそり立つ海岸山脈のリオ・デ・ジャネイロ州よりの約半分が公園域となっている。
海岸山脈は、海岸から見ると急崖であるが、内陸から見るとそれほどの山ではない。
サンパウロ市から、サントス市に向かうときなど、その行程の半分はほとんど水平に思える。
分水嶺から、一気に山を下りるので、高いところにいたことに気付く。
海岸山脈は、南米大陸では、アンデスと並ぶ分水嶺でもある。
サンパウロ市を流れる河は、すぐ近くの大西洋岸に流れるのではない。
一旦内陸部に向かい、パラナ州北部を南下し、
さらにアルゼンチンとウルグアイ国境を進み、
ラプラタ川となって大西洋に注ぐ。
海岸山脈は、かつてブラジル南西部を広く覆っていた大西洋林がわずかに残っている地域でもある。
絶滅危惧種を含む貴重な動植物が棲息しているところである。
このため、この自然を守るために、
この海岸山脈にあるセッハ・ド・マール州立公園の公園域は、ほとんど一般に公開されていない。
(緑で囲まれたエリアがセッハ・ド・マール州立公園域)
※クリックすると拡大する。
次の8箇所が、センターとして公開されている部分である。
① カラグアタツゥーバ・センターNúcleo Caraguatatuba
② クーニャ・インダイアー・センターNúcleo Cunha/Indaiá
③ クルクツ・センターNúcleo Curucutu
④ ペドロ・ヂ・トレド・センターNúcleo Pedro de Toledo
⑤ ピシングアーバ・センターNúcleo Picinguaba
⑥ ピロンエス・センターNúcleo Pilões
⑦ サン・セバスチアン・センターNúcleo São Sebastião
⑧ サンタ・ヴィルジーニア・センターNúcleo Santa Virgínia
この8箇所のうち、
クルクツ・センターの一部が、サンパウロ市域を含んでいる。
(ピンクで囲んだところがサンパウロ市域)
(緑で囲まれたところがセッハ・ド・マール州立公園域)
つまり、その他のセンターは、サンパウロ市域を含んでいない。
クルクツ・センターは、サンパウロ市域のほかに、イタニャイン市およびモンガグア市という海岸沿いの2市域にかかっている。
しかし、センターの入り口のへアプローチはサンパウロ市側からしかできない。
イタニャイン市およびモンガグア市から、海岸山脈を登る道はない。
このクルクツ・センターは、
自由に訪れることが出来ない。
事前に、予約が必要で、監視員の同伴が必要である。
クルクツ・センターについて、十分な資料がまだ集まっていない。
つい最近まで、サンパウロ市域内には、センターはないと思っていた。
色々と調べているうちに、
このクルクツ・センターの存在を知った。
市内中心部から約50キロの距離にあることは分かっている。
約40キロのところにあるエンジネイロ・マルシラックEngineiro Marcilac までは行ったことがある。
人家もまばらなところであった。
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