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terça-feira, 18 de dezembro de 2007

ブラジルで裁判を受け有罪になった日系人の、ブラジルでの報じられ方。

ミナス・ジェライスMinas Gerais州の裁判所は、12月17日(月)に、2005年11月に日本Japãoの浜松Hamamatsuのレストランのオーナーに対して行われた強盗殺人で訴えられたブラジル人に34年の禁固と有罪にした。

告訴によると、2005年11月22日未明の2時過ぎに、被告はレストランのオーナーを襲い、プラスチックの紐で後ろ手に腕を縛り、絞殺した。.
被告は、約41,200円(=741レアル)を盗んだとして訴えられた。

逃げる前に、被告はガスの栓を開き、火事を起こそうとして新聞の山に火を付けた。
しかし、すぐに火が消えたので、そうはならなかった。

「刑事訴訟法88条:ブラジルのテリトリーの外で行われた犯罪の裁判は被告人が最後に住んだ州の州都で行わなければならない」にしたがい、裁判はベロ・オリゾンチBelo Horizonte,で行われた。

裁判によると、被告人はブラジルBrasilに到着して、ミナス・ジェライス州のリオ・カスカRio Cascaに母親と住んでいた。
そこで、日本の警察Polícia Federal Japonesaと、ミナスジェライス州公共省Ministério Público de Minas Geraisと警察の共同作戦で逮捕された。
被告人は、今年の2月17日に予備収監された。

被告人は犯罪の当事者であることを否定した。
したし、その犯罪秘にレストランにいたことは確認した。
彼はレストランにいた、お金を支払った、家に戻った、しかしそこを最後にでた人間ではないと明言していた。

彼は、また日本に10年間住んでいて、お金に困ったことはないと明言した。
被告によると、その間、失業したのは僅か2ヵ月だけだった。

日本での証人は、警察の調書を確認している。

一審の決定について、被告側の弁護士は控訴することが出来る。

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これは、
サンパウロ市で発行されている一流紙のFolha de S.Pauloのウェブ記事である。

この記事より大きな扱いを、ミナス・ジェライス州の新聞がしているとは思えない。

日系人が多いサンパウロの新聞で、これだけの記事である。
被告人の名前すら出てこない。

これだけの記事ではあるが、「事件の規模」にしては、大きいとも言える。
※※亡くなられた方を貶めるつもりは全くない。
   
ブラジルで、事件が起きた報道があっても、裁判の報道ははるかに少ない。
新聞でもテレビでも、スペースには限りがあるからだ。
裁判が報道される時は、あまりに衝撃が多かった事件だけだ。
被告もしくは被害者に富裕層が絡んでいる場合とか、
多人数が死んだ事件とか、
犯罪金額が多い時とかである。

事件の風化は、とても早い。

この裁判が、日本とブラジルとの間での代理処罰であるという記述はない。

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おそらく、
サンパウロで発行されている日本語による新聞では、
はるかに大きい扱いになるだろう。

ただ、それを読むことが出来る日本語能力がある人が、極めて限られている。
2世でも能力的に読める人は、僅かである。

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他の裁判の判決などをきいていると、
ブラジルの刑は、犯した罪の数だけ年数が増える。

だいたい1人殺して、26-29年くらいで、
2人だとその2倍、3人だとその3倍。

さらに、強盗罪、共謀罪などが加わって、更に年数が増える。
100年以上というのもある。

しかし、現実に30年禁固というのはない。

もっともっと早く出て来るのが、普通。
週末だけ、家に戻るというものある。
昼は外で働いて、夜は刑務所というのもある。

脱走も多い。

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