ブラジル・サンパウロのグラフィッチ(壁絵) その161 Os gêmeos 18。
ブラジル・サンパウロの中心部に多いグラフィッチ(壁絵)。
ブラジルでは、あの壁絵の類をグラフィッチGrafittiと呼ぶ。
サンパウロ市が、きれい好きな市長のせいで、
市の管轄にある施設や道路にあるグラフィッチを消しているのである。
消える前に、消される前に少しでも早く写真にとっておこうという焦りもある。
サンパウロ市の全域に、こういったグラフィッチはあるのだが、程度の良いものは歴史的中心部のセントロを中心としたところに多い。
サンパウロの数あるグラフィッチの中でも、
もっとも絵画的に鮮やかで、
かつ、
その地域にマッチしている作品を
描き続けている作家は、
何と言っても、
有名なパンドルフォ兄弟である。
二人は、双子のなので、
Os gêmeos(=双子の意味)と名乗り、
作品のそばに署名を残している。
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このOs gêmeosについては、
雑誌Pen誌で、
すでに2005年にとり上げられている。
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バンドフォ兄弟は、多作である。
今も、描き続けている。
なかった所に、新作を発見することも多い。
ただし、消されてしまったものもある。
彼らの多くの作品は、
かなり治安的に問題があるところにある。
サンパウロ市の中心部周辺のカンブシ、リベルダーヂ、ベラ・ヴィスタのそれも低地地区にほぼ集中している。
カンブシは彼らの出身地区で、各ブロックごとに、作品があるといえるくらいだった。
撮影には、かなり手間暇がかかったところもある。
作品を発見しても、その時は撮影不可能と判断して、
最適な撮影場所やタイミングを求めて、何度も通ったところもある。
描いた彼らはもっと大変だっただろうか。
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サンパウロ市の歴史的中心部セントロの北西のバッハ・フンダ地区。
メモリアル・ダ・アメリカ・ラチーナの東側付近は、
パンドルフォ兄弟の作品が集中しているところである。
少なくとも4点は確認していた。
だが、またさらによもやというところに、作品があるのを発見した。
ほとんどいつもは隠れているので「幻の作品」ともいえる。
メモリアル・ダ・アメリカ・ラチーナの南側を東西に走るアウロ・ソアレス・ヂ・モウラ・アンドラヂ大通りと言う通りがある。
パカエンブー大通りからバッハ・フンダ複合駅に向かう道である。
この大通りは、1週間に2-3回は通っているのだが、その時までは全く「作品」の存在には気付かなかった。
メモリアル・ダ・アメリカ・ラチーナのちょうど南側にある倉庫の壁に作品が描かれていたのだ。
いつもは、貼り紙によってグラフィッチのほとんどが隠されているのだが、
奇特な方がグラフィッチが見えるように、紙をはがしていたのだった。
また、貼り紙がなされてはいけないと思い、すぐに写真を撮った。
この日以降、このグラフィッチは再び隠されてしまい、一度も目にしていない。
3月11日には隠れている。
足だけがわずかにいつも見えている。
4月24日には、
サンバ・パゴーヂのトップ歌手のゼッカ・パゴヂーニョの公演ポスターによって隠されている。
超一流歌手のゼッカ・パゴヂーニョでも、こんなポスターである。
サンパウロ市の東部タツアペでショーを5月3日(土)21時にやるわけだ。
そういつも、この場所はショーの公演のポスターが貼られている場所である。
今度、このグラフィッチを見ることができるのはいつになるのか。
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