ブラジル・サンパウロのグラフィッチ(壁絵) その237 Os gêmeos 95。
ブラジル・サンパウロの中心部に多いグラフィッチ(壁絵)。
ブラジルでは、あの壁絵の類をグラフィッチGrafittiと呼ぶ。
サンパウロの数あるグラフィッチの中でも、もっとも絵画的に鮮やかで、
かつ、その地域にマッチしている作品を描き続けている作家は、何と言っても、
有名なパンドルフォ兄弟である。
二人は、双子のなので、
Os gêmeos(=双子の意味)と名乗り、作品のそばに署名を残している。
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このOs gêmeosについては、
雑誌Pen誌で、
すでに2005年にとり上げられている。
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バンドフォ兄弟は、多作である。
今も、描き続けている。
なかった所に、新作を発見することも多い。
ただし、消されてしまったものもある。
彼らの多くの作品は、
かなり治安的に問題があるところにある。
サンパウロ市の中心部周辺のカンブシCambuci、リベルダーヂLiberdade、ベラ・ヴィスタVela Bistaのそれも低地地区にほぼ集中している。
カンブシは彼らの出身地区で、各ブロックごとに、作品があるといえるくらいだった。
撮影には、かなり手間暇がかかったところもある。
作品を発見しても、その時は撮影不可能と判断して、
最適な撮影場所やタイミングを求めて、何度も通ったところもある。
描いた彼らはもっと大変だっただろうか。
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サンパウロの歴史的中心部セントロの南半部を囲むように、サンパウロ市の東西を結ぶ重要道路のラヂアル・レスチーオエスチ。
ブリガデイロ・ルイス・アントニオ大通りは、陸橋で、このラヂアル・レスチーオエスチと交差する。
この陸橋から、東側のラヂアル・レスチーオエスチの北面壁に、パンドルフォ兄弟の作品がある。
これは、4年ほど前に描かれたもので、当時の市当局の許可を得た作品であった。
南面にも作品があったのだが、
これは現在の市当局の契約した業者によって塗り消された。
作家たちが抗議したことで、北面の壁は何とか消去を免れた。
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