ブラジル・サンパウロのグラフィッチ(壁絵) その248 Os gêmeos 106。
ブラジル・サンパウロの中心部に多いグラフィッチ(壁絵)。
ブラジルでは、あの壁絵の類をグラフィッチGrafittiと呼ぶ。
サンパウロの数あるグラフィッチの中でも、もっとも絵画的に鮮やかで、
かつ、その地域にマッチしている作品を描き続けている作家は、何と言っても、
有名なパンドルフォ兄弟である。
二人は、双子のなので、
Os gêmeos(=双子の意味)と名乗り、作品のそばに署名を残している。
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このOs gêmeosについては、
雑誌Pen誌で、
すでに2005年にとり上げられている。
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バンドフォ兄弟は、多作である。
今も、描き続けている。
なかった所に、新作を発見することも多い。
ただし、消されてしまったものもある。
彼らの多くの作品は、
かなり治安的に問題があるところにある。
サンパウロ市の中心部周辺のカンブシCambuci、リベルダーヂLiberdade、ベラ・ヴィスタVela Bistaのそれも低地地区にほぼ集中している。
カンブシは彼らの出身地区で、各ブロックごとに、作品があるといえるくらいだった。
撮影には、かなり手間暇がかかったところもある。
作品を発見しても、その時は撮影不可能と判断して、
最適な撮影場所やタイミングを求めて、何度も通ったところもある。
描いた彼らはもっと大変だっただろうか。
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2008年を通して、パンドルフォ兄弟の作品のみならず、
サンパウロ市内で次々とグラフィッチが、
サンパウロ市当局によって、塗りつぶされていった。
過去に紹介してきたグラフィッチのかなりの作品はもうなくなっている。
だが、12月下旬あたりから、
どうも「グラフィッチ狩り」の手が緩んでいるように思えていたのだが、
再び活動を活発化させているようだ。
最近紹介したばかりのグラフィッチがもう消されているのを発見して、愕然とした。
それでも、
パンドルフォ兄弟の新作を発見しているので、
紹介していきたい。
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サンパウロ市の歴史的中心部のセントロの南西側に隣接するベラ・ヴィスタ地区は、
パンドルフォ兄弟の作品を少なからず発見できる地区である。
つまり、あまり雰囲気のよい地区ではないと言うことだが。
ジョアン・パサラクア通りとサント・アントニオ通りが交差するところの上を、ラヂアル・レスチ・オエスチ高架道が通っている。
この高架道路の下が、昨年初めまで、
廃品回収を生業としている人によってジムになっていたのだが、
その反対側にあった集積所が,火事になったことで、
すべて撤去されて、
その高架の改修工事が行われている。
敷地の外からでは、ネットによって、作品がきれいに撮影できない。
敷地を回っていくと、反対側に入り口があって開いていたので、進入して、撮影した。
このグラフィッチの上の言葉がまた泣かせるのだ。
「ほら、ほら、彼らがまた新しく」
それも、さらにもう1体で、
つまりここには合計3体もあったのである。
小躍りしてしまったことは言うまでもない。
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