ブラジル・サンパウロのグラフィッチ(壁絵) その251 Os gêmeos 109。
ブラジル・サンパウロの中心部に多いグラフィッチ(壁絵)。
ブラジルでは、あの壁絵の類をグラフィッチGrafittiと呼ぶ。
サンパウロの数あるグラフィッチの中でも、もっとも絵画的に鮮やかで、
かつ、その地域にマッチしている作品を描き続けている作家は、何と言っても、
有名なパンドルフォ兄弟である。
二人は、双子のなので、
Os gêmeos(=双子の意味)と名乗り、作品のそばに署名を残している。
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このOs gêmeosについては、
雑誌Pen誌で、
すでに2005年にとり上げられている。
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バンドフォ兄弟は、多作である。
今も、描き続けている。
なかった所に、新作を発見することも多い。
ただし、消されてしまったものもある。
彼らの多くの作品は、
かなり治安的に問題があるところにある。
サンパウロ市の中心部周辺のカンブシCambuci、リベルダーヂLiberdade、ベラ・ヴィスタVela Bistaのそれも低地地区にほぼ集中している。
カンブシは彼らの出身地区で、各ブロックごとに、作品があるといえるくらいだった。
撮影には、かなり手間暇がかかったところもある。
作品を発見しても、その時は撮影不可能と判断して、
最適な撮影場所やタイミングを求めて、何度も通ったところもある。
描いた彼らはもっと大変だっただろうか。
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2008年を通して、パンドルフォ兄弟の作品のみならず、
サンパウロ市内で次々とグラフィッチが、
サンパウロ市当局によって、塗りつぶされていった。
過去に紹介してきたグラフィッチのかなりの作品はもうなくなっている。
だが、12月下旬あたりから、
どうも「グラフィッチ狩り」の手が緩んでいるように思えていたのだが、
再び活動を活発化させているようだ。
最近紹介したばかりのグラフィッチがもう消されているのを発見して、愕然とした。
それでも、
パンドルフォ兄弟の新作を発見しているので、
紹介していきたい。
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サンパウロ市の歴史的中心部セントロの中で、ルース駅南側と並んでもっとも雰囲気が悪いのは、
今や観光ポイントとなった市営市場の、タマンドゥアテイ川を挟んだ東側の一帯である。
サンパウロ市にある廃墟ビルの中でも,もっとも著名なサン・ヴィットという高層ビルの周辺である。
このサン・ヴィットという建物は,やっと住民の立ち退きが完了し、取り壊しになる予定である。
このビルの南側の広場は,サン・ヴィット広場というのが正式名称である。
このサン・ヴィット広場のさらに東側は,もうセントロではなく正式にはブラジル地区になるのだが、食品系の卸売業者が軒を連ねている。
平日はとてもトラックなどの車で道路が混雑しているところであるが、
日曜日は逆に全く人気がなくなって、
不気味なところである。
このセントロとブラストを隔てるメルクリオ大通りはこの付近では北方向への一方通行となっている。
この道を、折からのにわか雨の時に通っているときに、
パンドルフォ兄弟の作品が,視界に入った。
雨ではあったが、
早速、車を戻して、
改めて確認し、撮影をした。
メルクリオ大通りと、通称サン・ヴィット・マルチン通りの角にある建物の、サン・ヴィット・マルチン通り側の壁に,描かれていた。
サン・ヴィット・マルチン通りは、ポリグナーノ・A・マーレ通りが正式名称である。
建物内で、タマネギの皮むきをしている人たちに,一言声をかけて、撮影をした。
こういったことは、とても大事なことだと思うので、励行されることを希望する。
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Comments
バンドフォ兄弟のグラフィッチシリーズ大好きです。
久々の登場に心おどってしまいました~~~~
Posted by: akko | domingo, 15 de fevereiro de 2009 22:33
>akko様
このところ、また、パンドルフォ兄弟のグラフィッチの制作活動が盛んになっているようですので、探索活動に力を入れています。
結構、手間暇がかかって、大変な負担になっているのは事実です。
数点またストックができましたので、順次取り上げていきます。
Posted by: Sao_Paulo | sexta-feira, 20 de fevereiro de 2009 01:06
探索お疲れさまでございます!!
楽しみにしています~~!
Posted by: akko | domingo, 22 de fevereiro de 2009 06:04
>akko様
どういう訳か、発見が続いているので、
当分探索を続けなければならないようです。
パンドルフォ兄弟も、海外に行くことなく、サンパウロに今はいるようです。
Posted by: Sao_Paulo | segunda-feira, 2 de março de 2009 01:32