ブラジル・サンパウロの「ゲイ・パレード2009」 その1 2009年は6月14日(日)。
ブラジル・サンパウロでは、
近年大がかりなイベントがどんどんと増えていて、とてもそれらをすべて追いかけていくことはできなくなっている。
サッカーにしても、ほぼ年中、行われているようなものだし、それだけでも人気随一のコリンチャンスが絡むと大イベントのようなものだ。
サンパウロ市の今や背骨ともいえるパウリスタ大通りを完全にふさいで、行われるイベントは、住民の抗議もあって、一年に3つほどしかない。
サッカーの優勝イベントは、4年ほど前に、遠くモルンビーの方に本拠地を持つクラブのファンが店舗や地下鉄駅を破壊したので、その後はパウリスタ大通りでは許可が出ていない。
メーデーのフェスタも、パウリスタ大通りから、移動している。
残っているのは、12月31日の午後に行われる伝統があるショート・マラソン大会と、その後のカウント・ダウン、そして「ゲイ・パレード」くらいになっている。
ゲイ・パレードは、世界のあちこちで開催されているし、ブラジルではサンパウロ市以外でも、日程は別だが何カ所かで開催されている。
リオ・デ・ジャネイロでも開催されている。
だが、今やサンパウロの「ゲイ・パレード」が世界最大になってしまった。
はっきりとした人数はわからないが、2-3百万人ともいわれる参加者がパウリスタ大通りを埋め尽くす。
GLBT(ゲイ、レスビアン、バイ・セクシャル、トランス・セクシャル)への偏見や差別をなくそうというのが、そもそもの趣旨なのだろうが、転じて先入観を持っていろいろな人々へ偏見もったり差別をするのをなくそうということになっている。
ブラジルには、そういった対象になる人たちがいっぱいいる。
だから、このイベントにGLBTの人たちではなく、それ以外の人たちも、そしてそれに同調する人たちがやってくるので、何百万人も集まるのである。
ただただGLBTのイベントではなくなってきているのである。
よく意味を考えると、結構、感動的なイベントなのである。
差別や偏見を打破しようという運動が起こりにくい日本では、
絶対にこのような盛況にはならないのだろうが、
ブラジルはもっと柔軟であり、
良くないことは変えなくてはならないという意欲を持った人が多い。
いろいろな人が集まるといっても、当日のパウリスタ大通りで、
目を引くのは、
やはりゲイやトランス・セクシャルの方々である。
よくも、こんなにいらっしゃるものだと、驚いてしまう。
普段は、どこでいったいどのように暮らしているのか。
また、その群衆の中に何時間か浸ってみようと、強く思っている。
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2005年から2008年まで、
毎年のパレードの様子を紹介してきているのだが、
「人間賛歌」のイベントであることを感じてもらえれば幸いである。
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どういう訳か、
2008年のゲイパレードを紹介した中の「その52」にアクセスが多い。
特別なんでもないような人が写っているだけなのだが、
どこかの画像検索サイトに取り上げられているのだろう。
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