ブラジル・サンパウロで、「おかま」がバイオリンを盗んだ。
2人の「おかま」Dois travestisが、先週金曜日(3月12日)に、約2万レアル(=約110万円)の価値があるドイツの弓があるバイオリンviolinoを、サンパウロSão Paulo市南部のインヂアナポリス大通りavenida Indianópolisを通っていた若者から盗んだ。
持ち主のアンリ・ダウソンHanry Dawson25歳は、バイオリンを取り戻すのに300レアルの報酬を提示している。
アンリ・ダウソンによると、約30歳に見えて、小型ナイフで武装していた二人のおかまが23時過ぎに、信号semáforoで止まっていた車を取り囲んだ。
その前に、ジャルヂンスJardinsにあるノッサ・セニョール・ド・ブラジル教会igreja Nossa Senhora do Brasilで行われた結婚式で演奏をしていた。
アンリ・ダウソンは、楽器の他に、130レアルを取った強盗に、車までも差しだそうとした。
「彼らはこの箱に何が入っているか聞いた。 バイオリンだ。 自分の仕事道具だと言った」と、明言した。
アンリ・ダウソンによると、楽器はイタリアのモデルのコピーで、ドイツの弓があった。
アンリ・ダウソンは、強盗のすぐあとに、警察に届けたと明言した。
来週、アンリ・ダウソンは、大サンパウロ都市圏のサント・アンドレ交響楽団Orquestra Sinfônica de Santo Andréのテストに参加する。
このために、先制からバイオリンを借りることができた。
「一ヶ月前からこのテストの準備をしている」と語った。
バイオリンに関する情報は、0/xx/11/9932-7744へ電話。
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25歳の若者が、高価な楽器を持っていたわけだ。
ブラジルの一般の楽団員は、いったいどれくらいの楽器を使っているのだろうか。
ノッサ・セニョール・ド・ブラジル教会は、
ブラジル大通りとエウロッパ大通りの角にある、ブラジルの富裕層が結婚式を挙げたいカトリック教会の筆頭の教会で、ここで結婚式を土曜日の夜に挙げるには1年前から計画しなくてはならないというところ。
そこで行われる結婚式で演奏したということで、それなりの演奏技術を持っているのだろう。
インジアノポリス大通りは、サンパウロ市民であれば、誰でも知っている幹線道路で、プラナルト・パウリスタPlanalto Pauristaという高級一戸建て住宅街を貫通し南西に向かう。
ただ、大通り沿いの角々に、昼過ぎから、「おかま」も「娼婦」が現れる。
さすがに、16時頃までは、それほどでもないが、
それ以降は、深夜まで、驚くほどの数が、客を引いている。
「娼婦」についていうと、いささか度胸が必要な容姿や年齢の方が多い。
対価は、かなり安いことは間違いない。
「おかま」は、昼間明るいところにいる方が、
まだはっきりと容姿を確認できるのでましだとも言える。
夜になり、街灯もよく当たらないところにいるおかまには、規格はずれも甚だしい者が多い。
とくに、サン・ジューダス教会の裏あたりは、その手のが何人もいる。
問題は、そういうおかまは決して、お客にありつけないということである。
「娼婦」であれば、「蓼食う虫も好き好き」で、対価さえ折り合えば何とかなる可能性が高いのではないかとおもう。
1日に、1-2人くらいは、お客がつくかも知れないのである。
だが、おかまは、その容姿の差があまりに大きい。
本人がどんなに女性的であろうとしても、どう見てもそうではない人が多い。
ゴツゴツしていたり、おっさんであったり。
無理なものは無理なのである。
だが、客がつかなくても、おかまは毎日経費が掛かる。
毎日、ホルモン注射を打たなくてはならないからだ。
そのためには、毎日稼ぐ必要があるのだ。
稼げない者は、ますます女性から遠ざかるわけで、「おかま」から確実に遠ざかっていくわけだ。
それは、「おかま」にとっては耐えられないことである。
だから、
稼げない「おかま」は、どうしても「強盗」に早変わりする可能性が高くなるのだ。
「おかま」と言っても、「男」である。
お客がつかないだけに、「力」も「敏捷さ」も十分にある。
おそらく、アンリ・ダウソンは、窓を開けて、信号待ちをしていたのだろう。
そこを狙われたのだろう。
拳銃でもなければ、窓を閉めていればよいわけだ。
インヂアナポリス大通りを、夜中に通ることがある人は、十分に注意されたい。
売れない「おかま」は、非常に危険である。
こういう「おかま」強盗の話はよくある。
まともな「おかま」にとっては迷惑な話で、
警察の取り締まりが厳しくなるので、商売がしにくくなるからだ。
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